海辺のプラスチックゴミを拾っていると紫外線が強くなってきた気がしたので、日焼け止めを探していたら「サンゴに優しい日焼け止め」という商品をみつけました。
ここ数年で日焼け止めは大人から子供まで幅広い年齢層で使われるものになっていますが、なぜ日焼け止めがサンゴにやさしくないのか気になったので調べてみました。
アメリカ国立科学財団(NSF)が支援した研究は、日焼け止めに含まれる化合物がサンゴに害を及ぼすメカニズムを明らかにした。毎年最大6,000トンの日焼け止めがアメリカのサンゴ礁地帯に流出しているが、多くの日焼け止めに含まれる有機化合物であるオキシベンゾンはサンゴを損傷するため、ハワイなどではオキシベンゾンを含む日焼け止めの使用が禁止されている。研究者たちは実験により、サンゴがオキシベンゾンを代謝し、太陽光にさらされると有害なラジカルを形成することをつきとめた。また、サンゴに共生する藻類が、サンゴがオキシベンゾンから生成する毒素を体内に封じ込め、サンゴを守っていることも確認した。海水温の上昇によりストレスを受けたサンゴはこの共生藻を排出して白化し、病気や環境の変化に対しても脆弱になる。研究者たちは亜鉛やチタンなどの金属をベースにした、サンゴに安全であるとして販売されている日焼け止めの安全性についても、さらに調査していく。
引用:アメリカ国立科学財団、日焼け止めの成分がサンゴに害を及ぼすメカニズムに関する研究を紹介|環境展望台:国立環境研究所 環境情報メディア
ハワイでは入っている成分によって日焼け止めの使用が禁止されているんですね。
何も考えずSPFの数字だけをみて買っていたので、書いてある成分を確認したことなんてありませんでした。
「サンゴに優しい日焼け止め」を作られた方も沖縄県出身の金城由希乃さんなので、ダイビングが盛んな地域では日焼け止めがサンゴに悪影響を及ぼしていることは有名な話なのかなと思います。
海に入ることがない人には関係のない話に思えるのですが、どうやら日常生活で日焼け止めを使う人全員にかかわっているようです。
日焼け止めを塗ったあとに海で泳がない場合でも、シャワーを浴びると、日焼け止めが排水管を通って海に流れ出てしまう可能性がある。エアロゾルタイプ(スプレー)の日焼け止めの場合、砂浜に大量に噴射されると、海に流れ込んでしまうこともある。
肌のシミやシワの予防のため家から出ないときでも軽く日焼け止めをしましょうと聞いてからは、毎日なにもなくても日焼け止めを塗っていました。
そしてウォーキングにいくときや週末のお出かけ時には強めの日焼け止めを塗って、汗をかいたらスプレータイプの日焼け止めを塗り直し用として使っています。
マイクロプラスチックと一緒で知らないうちに地上から海へ流れ出てしまって、海洋の生態系に影響が出てしまっていたんですね。
サンゴによくない日焼け止めに含まれる成分の代表としては「オキシベンゾン」「オクチノキサート」「オクトクリレン」があげられるそうです。
たまたま日焼け止めを探していて知った情報ですが、これから日焼け止めを選ぶときにはこういった成分が含まれていないミネラル由来の日焼け止めを買うように心がけたいと思います。